2024.03.08
レポート
2023年12月8日(金)、9日(土)に尼崎市で地域一体型オープンファクトリーイベント「あまがさきエリア モノづくりパビリオン」が開かれました。脱炭素経営にチャレンジする市内企業の魅力発信と地域産業の活性化を目的に、企業、学生、産業団体、金融機関等が協力して実施。この記事(前編)では、イベントの概要と、2日間で約200人が参加して市内の企業を巡ったオープンファクトリー(工場見学)についてレポートします。
尼崎市で2023年12月8日(金)、9日(土)、地域一体型オープンファクトリーイベント「あまがさきエリア モノづくりパビリオン - ゼロカーボンをめざす企業で工場見学・モノづくり体験 -」が開かれました。
脱炭素経営にチャレンジする市内企業の魅力発信と地域産業の活性化を目的に、企業、学生、産業団体、金融機関等が協力。市内の企業をめぐる工場見学ツアーや尼崎商工会議所でのブース展示、モノづくり体験のワークショップなどを実施しました。
名称:あまがさきエリア モノづくりパビリオン ~ゼロカーボンをめざす企業で工場見学・モノづくり体験~
開催日程:2023年12月8日(金)、9日(土)2日間
開催時間:12月8日(金)13時~17時、9日(土)10時~17時
実施内容:オープンファクトリー(工場見学。事前予約制/12月8日、9日)、
展示・ワークショップ(予約不要/12月9日)。参加無料
開催場所:オープンファクトリー(工場見学)は各企業/展示・ワークショップは尼崎商工会議所
主催:あまがさきエリア モノづくりパビリオン実行委員会
尼崎市、尼崎信用金庫、尼崎商工会議所、尼崎経営者協会、(協)尼崎工業会、(公財) 尼崎地域産業活性化機構、東京海上日動火災保険(株)
協力:産業技術短期大学、兵庫県立武庫荘総合高等学校、神戸市立神戸工科高等学校、環境省近畿地方環境事務所、経済産業省近畿経済産業局、(一社)あまがさき観光局、(一財)近畿高エネルギー加工技術研究所
後援:(公財)ひょうご産業活性化センター
参加企業・団体:8日/オープンファクトリー11社、
9日/オープンファクトリー5社、展示15ブース(11社)、ワークショップ6ブース(企業・団体数5)
来場者数:8日/オープンファクトリー 121人
9日/オープンファクトリー 85人
9日/展示・ワークショップ 435人
合計641人
※環境省「地域ぐるみでの脱炭素経営支援体制構築モデル事業」の一環として実施
このイベントの目的は、「ゼロカーボンへの関心や導入意欲を増進させ、さらなるゼロカーボンの推進と、産業の活性化を図ること」です。
そこで、ゼロカーボンをめざして積極的に取り組む尼崎市内の企業3社または4社を回るオープンファクトリー(工場見学)ツアーを企画。平日の12月8日(金)は企業に勤める人のみを対象とし、9日(土)は親子連れも来られるよう学生も対象に加えて、両日とも事前予約制で参加者を募集しました。
開催日時・対象
12月8日(金)13時~17時:企業人(企業に勤める人)が対象
12月9日(土)10時~17時:企業人と学生(小・中・高・大学生)。※保護者同伴の場合のみ、小・中学生も参加可
参加無料
パンフレットを作って尼崎市役所や企業、団体、小学校など各所で配布し、市のホームページやSNS、市報等でもPR活動を実施。Webサイト「AmaPortal(アマポータル)」の専用ページから先着制で申し込みを受け付けたところ、各日とも定員に達し、8日に121人、9日に85人が参加しました。
オープンファクトリー(工場見学)ツアーは、企業を北・中央・南エリアで3、4社ずつに分け、JR尼崎駅や阪神尼崎駅を発着してマイクロバスや徒歩で回る10コースを企画。
1つのエリア内で、Aコースは企業①→②→③→④、Bコースは企業④→③→②→①と逆の順に設定することで、各企業は2コース分の見学者を受け入れることができました。
12月8日(金)午後
参加11社、6コース。バス4台
北部A・Bコース4社(バス)、中部A・Bコース3社(徒歩)、南部A・Bコース4社(バス+徒歩)
12月9日(土)午前・午後
参加5社、4コース。バス2台
北部A・Bコース3社(バス)、南部A・Bコース2社(バス)
オープンファクトリー(工場見学)終了後、展示・ワークショップが開かれる尼崎商工会議所へ案内
・株式会社特発三協製作所(8日)
・日本スピンドル製造株式会社(8日)
・山口電気工事株式会社(株式会社AtomsWorld)(8、9日)
・株式会社ヤマシタワークス(8、9日)
・音羽電機工業株式会社(8日)
・株式会社JR西日本あいウィル(8日)
・有限会社中野製作所(8、9日。9日は北部コース)
・株式会社カワグチマック工業(8日)
・有限会社柏木鉄工(8、9日)
・日亜鋼業株式会社(8、9日)
今回のイベントでは、各企業がオープンファクトリーや展示でゼロカーボンへの取り組みを紹介するため、共通フォーマットのスライド資料やポスターを作成。資料作成にあたり、本イベントの運営スタッフらが各社へ取材を行い、事業や環境などについて一緒に掘り下げていきました。
すると企業担当者の方々は、日ごろから意識して進めている活動のほかにも「これも脱炭素」「あれもそうなのか」と次々と発見。「改めて自社の良さを見直すきっかけになった」「(企業パンフレットとは)違う角度から引き出してもらえた」と喜ばれる企業もあったそうです。
オープンファクトリー(工場見学)では、企業独自の資料のほか、このスライド資料を活用してゼロカーボンへの取り組みを紹介しました。
「あまがさきエリア モノづくりパビリオン」スライド資料の構成
・STEP1「はじめる」:取り組みの背景
・STEP2「へらす」:取り組みの内容(例示)。さらに「成果」として、具体的な数値や受賞歴などを記入。
・STEP3「つづける」つづける:今後の展望
各企業では、自社の事業や製品、設備を生で見る機会を楽しく過ごしてもらおうと、お出迎えから見学、体験、おみやげまでさまざまな工夫や配慮がされていました。
一例)
・体験:機械設備や製品に触れる、モノを作る
・動画など、子どもにもわかりやすい自社紹介ツールを使う
・オリジナルキャラクター
・手描きのウェルカムボード
・おみやげ など
オープンファクトリー(工場見学)にあたっては、見学者を受け入れるための配慮やルール、安全対策などが設けられました。
・トランシーバーとイヤホンの配布
工場は音が大きいこともあり、また、列になって移動した際など、企業担当者から離れた場所でも説明が聞こえるよう、参加者にトランシーバーとイヤホンが貸し出されました。
・撮影・録音の禁止
企業の機密情報などもあるため、参加者募集の際に撮影・録音は原則不可とされました(各企業による)。
その他、避難経路をわかりやすく大きな地図で案内する、ヘルメットを着用するなど、企業によってさまざまな安全対策がとられました。
12月8日(金)は平日で企業人のみを対象とし、9日(土)は加えて親子連れも対象としたため雰囲気が変わってにぎやかになり、2日間で異なる層へのアプローチができるオープンファクトリーとなりました。
2023年12月8日(金)、9日(土)に尼崎市で地域一体型オープンファクトリーイベント「あまがさきエリア モノづくりパビリオン」が開かれました。脱炭素経営にチャレンジする市内企業の魅力発信と地域産業の活性化を目的に、企業、学生、産業団体、金融機関等が協力して実施。市内の企業をバスや徒歩で巡るオープンファクトリー(工場見学)ツアーには2日間で約200人が参加。初日は企業人、2日目は親子連れも参加してにぎわいました。