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デライトラボ
でらいとらぼ
金属加工業のゼロ精工株式会社から独立してここを立ち上げ、商品の企画デザインや卸売、ECサイトなどでの直売を手がけています。日本の町工場であるゼロ精工には、大手航空機メーカーや建設機械の精密部品を作る実力があります。その高い技術力を私がデザインで「見える化」しており、金属製ステーショナリーをメインに開発、ペンスタンドとペンのセット「溜息3秒」、ボールペン「エンタープライズ」が代表的な商品です。
「デライトラボ」は、喜びを研究するという意味です。書く機能もありながら、面白い、カッコイイを追求。人に喜んでいただけるもの、特にギフト向けとして、贈られた側はもちろん、贈る側にも喜んでプレゼントしたいと思ってもらえる品を目指しています。
ボールペンを取り出すと独特の音がして、スタンドに戻すと安堵の溜息をつくような優雅さで沈んでいく。名付けて「溜息3秒」。形だけでなく音や動き、感触も含めたすべてがこの商品のデザインであり、実現にはペンとスタンドの隙間がカギになります。精度の必要な油圧制御部品を作れるゼロ精工の旋盤加工技術、高性能の機械があったからこそできました。
精密に削り出せる円筒形をどう組み合わせるか、見た目もスタイリッシュに仕上げるのはデザインの力です。ホテルや車のメーカーなど外資系企業で採用されることが多いですね。ホテルや店舗で使われるほか、ロゴや文字を入れられるため、記念品のギフト用や映画のオフィシャル商品、海外へのお土産用にも需要があります。独特の音や動き、製作の流れなど、詳しくは動画をご覧下さい。
あるショップの話で、お客様にサインをもらう際に「溜息3秒」を出したら、ペンスタンドに見えずお客様が「？」。店員が「実はこれペンなんですよ」と伝え、お客様が書いて戻すとペンの沈む動きにビックリ！こういった流れで、お店とお客様のコミュニケーションを生むツールになっているとわかりました。そこで、ペン立てではなく持ち運べるボールペン型ならもっと用途が広がり、例えばパーティーや異業種交流会で胸元に着けて見せれば、会話のきっかけを作れて町工場の技術の高さも知ってもらえるのではないか？と。そうして2019年にボールペン「エンタープライズ」が生まれました。
尼崎に縁のある方から、本来は竹で作る尺八を金属で作れないかとユニークな相談がありました。使う竹によっては音が違う個体差があり、湿度に弱く職人でないと直せないそうです。図面を私が起こし、試行錯誤しながら金属製に目下挑戦中です。いずれ海外にも持っていきたいとのことで、尼崎をものづくりの町として活性化するためにも、世界へアピールするチャンスととらえています。
旋盤加工で作るステーショナリーという限られた分野ながら、グッドデザイン賞をはじめ、兵庫県や尼崎市、神戸市でも賞をいただきました。海外展開を進めていてヨーロッパでの販売実績があり、経済産業省のクールジャパン商品に選定された「エンタープライズ」がパリでテストマーケティング中です。「溜息3秒」や「エンタープライズ」はロゴや文字入れ、色変更が可能なほか、左右対称なら形も変えられます。ほか、オリジナル商品も小ロットで作れるのでご相談下さい。将来はオーダーメイドをお客様の前でできる、工房兼ショールームを開きたいですね。
ゼロ精工という工場と一緒にモノづくりをしているため、デザインを提案して図面を起こすだけでなく、工場で実際に作れるか、コストや加工方法なども含めてアドバイスできます。他社ではデザイン料だけで高額になりがちですが、ここではデザイン料込みで、企画からデザイン、製作までトータルなサービスを提供できることが強みです。